4TB、厚さ15mmの2.5インチHDDをポータブルHDDとして持ち運んで活用する方法2選

軽量コンパクトで、3.5インチに比べて持ち運びにも保管にも場所を取らない便利な2.5インチのハードディスク。多くの場合、USBバスパワーで駆動し、ACアダプターや電源ケーブルのことを気にしなくて良い点も魅力です。かつては2TBが上限容量のような印象を持っていましたが、近年はさらに大容量の4TBの2.5インチHDDが、種類は限定的ながら入手可能になってきました。

一例|東芝 内蔵HDD 2.5インチ 4TB PCモデル MQ04ABB400-2YW 2年保証 【国内正規代理店品】 SATA 6Gbps対応

2.5インチHDDケースの大半が厚さ9.5mm以下にしか対応していない

 そんな魅力に惹かれ、「バルク」や「内蔵」と呼ばれるケースなしの4TBの2.5インチHDDを購入したはいいものの、手持ちのハードディスクケースへ収納しようとすると装着できませんでした。

 装着不能の原因はその厚さにあります。従来の2TB以下の2.5インチHDDの場合、多くの製品が厚さ7mmで、HDDケースについても7mm以下、もしくはその上の9.5mm以下対応のものが大半です。厚さ15mmに対応した2.5インチ向けのHDDケースはなかなか見当たりません。

一例|厚さ9.5mm上限の「ロジテック HDD SSDケース 2.5インチ USB3.2 Gen1 ブラック LGB-PBSU3」には当然ながら装着不可

 家では3.5インチやSSDにも対応したHDDスタンドを使っているため問題ないのですが、外出時に持ち歩きしたい場合、困ります。

 いろいろ調べた結果、次の2通りの方法を試しています。

ElecGearの厚さ15mm対応の2.5インチSATAハードドライブケース「EL-15C」を使う

 これが最もオーソドックスな解決方法。ElecGearというメーカーから厚さ15mm対応の2.5インチSATAハードドライブケースが発売されています。「EL-15C」という品番のUSB C 3.1外付けディスクエンクロージャ。

ElecGear USB C 3.1外付けディスクエンクロージャ、7mm〜15mm 2.5インチSATAハードドライブケース、厚型および標準2.5インチHDDおよびSSD用のポータブルキャディコンバーター、タイプAケーブルおよびUSB Cアダプター「EL-15C」

 記事執筆時点でのAmazonでの価格は税込3,698円。厚さ9.5mm以下対応のHDDケースはもっと安価な製品も多いので、割高感はありますが、選択肢はない状態のため、こればかりは仕方ありません。

ElecGear EL-15C 15mm対応 2.5インチSATA外付けディスクエンクロージャに厚さ15mmの東芝 内蔵HDD 2.5インチ 4TBを装着

 ケース自体の大きさはAmazonの6枚目の製品画像にある通り「79mm x 123mm x 20mm」で一般的な2.5インチ外付けハードディスクより少し厚みがあるなという程度です。

 はじめ、Amazonの製品ページの商品寸法欄で「15.2 x 10.1 x 2 cm」という表記を見つけ、大き過ぎて購買意欲を失いましたが、これはあくまで発送時の外装パッケージとしての大きさを指すようです…。

 厚さ9.5mmが上限のロジテック(Logitec)製2.5インチHDD(SSD対応)ケース「LGB-PBSU3」と並べてみた下記写真の通り、サイズとしては極端に大きいという印象にはなりません。手に持った時、見た目より若干重いかな、とは思うかもしれません。

左 ElecGear EL-15C|右 ロジテック LGB-PBSU3

2.5インチ用SATA-USB変換ケーブル(変換アダプター)を使う

 もう一つはちょっと特殊、HDDに直接接続するSATA-USB変換ケーブル(変換アダプターと呼ぶメーカーもあります)を利用する方法です。

Satohom SATA USB C 変換アダプター 2.5インチ SSD/HDD コンバーター(左)

 ケースはありませんので当然、HDDの厚さは問題になりません。

 問題はHDDが裸の状態ですので、取扱には一段と慎重になる必要があります。データの損傷を防ぐため、特に使用中は基盤側や端子付近を触らないようにしなければなりません。

 また持ち運びの際は、さすがにこのまま鞄に放り込む訳にはいきませんので、何かしら、耐衝撃性を考慮したケースに入れる必要があります。

 Amazonで「2.5インチSATA USB 変換」等と検索するといろいろな製品がヒットします。

Satohom SATA USB C 変換アダプター 2.5インチ SSD/HDD コンバーターをHDDに接続した状態

 理想は前者のような厚さ15mmに対応したHDDケースを製品化するメーカーが増え、市場原理が働き、厚さ9.5mmまでのHDDケースと変わらない位の価格で手に入るようになることですね。

 おそらく厚さ15mmの市場ニーズが小さいため、上限を厚さ9.5mmまでにして少しでもケースの薄さをアドバンテージにした方が商売的には賢明と判断しているのかもしれません。でも、余りにも競合製品が少ないですね、どこかのメーカーさんにチャレンジしてもらいたいものです。

 もしくは4TBのSSDがもっと手頃な価格で手に入るようになると良いのですが…😊


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